チョップリン『7300days』発売記念!アンケート全文公開!<西野 恭之介編>
コンビ結成20周年記念して開催されたチョップリンの単独ライブ『7300days』のDVDが発売。厳選したベストネタと新ネタを収録した、チョップリンの集大成ともいえる一作です!
本作の発売を記念し、チョップリンのお二人に「結成20周年記念ライブの感想」や「20年前、20年後の自分・相方へ」「全ネタ解説」などをアンケート形式で答えていただきました。
(写真:有村 蓮)
<西野 恭之介編>
・『7300days』はどのような経緯で決まりましたか? それぞれが思う、このタイトルへの印象や思いを教えてください。
気づけば20周年になってて、光陰矢の如しです。今回の単独ライブは大阪公演は事務所の劇場じゃなくてABCホールでやらせてもらうことになって、タイトルはいつもあんまり内容と関係なくつけてるし、20年を日にしたら約7300日。記念的にそのまま『7300days』にしました。
・東京、大阪、それぞれで結成20周年単独ライブを行った感想、ライブ終了後の気持ちを教えてください。
大阪と東京でやらせて貰ったんですが、是非ともABCホールでも撮って貰えたらよかったなーって正直感じました。せっかくDVDにもしてもらえるし、舞台も広いしコントも東京とは違うのもやったし、新宿角座のと両方と合体させれたらもっと良かったとも思いましたねー!スタッフさんがめちゃくちゃしっかりしてはるんで余計思いました。
・ベストネタの選定では、お2人の間でどのような話し合いがありましたか? お互いの意見が共通していたネタ、意見が食い違ったネタ、本当は入れたかったネタなど、エピソードを教えてください。
新ネタと過去やったネタをミックスさせたんですけど、久しぶりにDVDにしてもらえるんで結構悩みましたけど、賞レースのネタ選びは基本小林が選ぶんですよ。なので今回も割と小林優先で選考しました。芸人あるあるかもしれないんですけど、単独終わったらもうなにやったか覚えてなくて、いまこれ書きながら…ネタの一覧表見て記憶が蘇りました…1本目は…「箸工場」か!ライブ的に「箸工場」を一本目に持ってくるのかなり悩んだなぁ。暗い始まりですねぇ。本当は入れたかったネタはめちゃありますね。例えば、「ひいじいちゃん」ってコントがあるんですけど、ほぼ暗転の薄明かりで終始やるネタなんですけど、これDVDにしたらほぼ真っ暗闇になりそうで断念したりとか、ローソンにセブンイレブンの店員が入ってくるコントで権利的に断念したり、走れメロスではなくて、「待つセルニンティウス」っていうメロスが戻ってくるのを身代わりになって待ってる方にフォーカスしたコントもやりたかったですねー。30分近くあるんで、長過ぎやろって自己判断でやめたり、まだまだたくさん入れたかったのありますね。
・ご自身が真っ先に入れたいと思ったベストネタはどれですか? その理由を教えて下さい。
なんですかねー!「箸工場」と「強盗とニート」ですね!不気味で怖いのが僕は好きですね。40歳過ぎても…ハッピーなやつはどうも毛嫌いしますね。この二本は登場人物二人とも悲惨ですし、最初と最後のコントにして少し繋げてますし、世にも奇妙な物語とかでお箸工場とか扱ってほしいですね。
・西調布でお2人の過去を振り返る、というロケを行った感想、そのロケで感じたことなどを教えてください。
上京して一年間だけ住んだ西調布に約五年振り?くらいに行ってロケさせてもらったんですけど、二度と行きたくないと強く思いましたね。同行したスタッフさん達の顔を見てみると…全員「遠っ!!」の顔面やったのは申し訳なかったです。住んでたマンションに行ってみたら…マンションが跡形もなくキムチ工場になってのは笑いましたね。お箸工場やったら完璧やったんですけど…。
・ご自身が思う、このDVDのオススメのポイント、観賞の仕方を教えて下さい。
鑑賞方法は自由やと思います。イラストレーターの中村佑介くんと付き合いが少しあって、中村くん曰く僕らのDVDを観る目的は、快適に睡眠するためのアイテムやと言ってました。笑うとかじゃなく、僕ら二人のやり取りを聴くと心が落ち着いて安眠効果があるそうです。。なので、鑑賞方法は自由やと思います。とにかく家に僕らのDVDがあるってことが一番大事なんで是非ともお手元に置いて自由鑑賞して下さい。因みに中村くんはさまぁ~ずさんのDVDも安眠出来ると言ってました。
・20年前のチョップリンのネタと今のチョップリンのネタについて、ご自身が思う、一番の変化は何だと思いますか?
20年前と同じ点は、二人がやりたいと思わないとやらないのは変わってないですね。僕がやりたいけど小林がうーんってなるとやらないです。変わった点は、だいぶバランス取るようになったと思います。これは流石に無茶苦茶な設定やとか、コントの流れが強引とか支離滅裂過ぎとかなったら、森脇健児のように走る男ではなく、止まる男になった様な気がします。一年目の頃やったコントで、舞台を完全暗転にして、黒の全身タイツに蓄光テープを色んな星座の形に貼って、、「星達」というコントをやったの思い出しましたが、いまなら止まる男になるかもです。いや、またやりたいな星達。。
・「20年前の自分に言いたいこと」を教えて下さい。
全然芸人なんかなるつもりもなく小林に誘われ適当にすぐやめる気やったやろうけど、まだやってるぞ。と言いたいですね。適当やからこそ続けれてるだけなんやぞ!とも言いたいですね。あと、まだテニス落ちずにやれてるぞ!とも言いたいですね。あと、お前テレビ全然観んくなるぞ!とも言いたいですね。あと一番言いたいのはオナニー今のほうがしてるぞ!ですね。
・「20年前の相方に言いたいこと」を教えて下さい。
おい!俺ら全然売れへんぞ!
・「20年後の自分に言いたいこと」を教えて下さい。
63歳の自分か。。死んでる場合もあるしな、想像したら笑けますね。渋いお茶飲みながら、孫にこのDVD見せてみたりして、全然おもんないとか言われてそうで怖いですが、まだ細々と単独ライブやってたらカッコ良いなぁとちょっと思います。なので、単独ライブいつまでしてんの?って言いたいですね。
・「20年後の相方に言いたいこと」を教えて下さい。
おい!俺ら全然売れてへんやんけ!
・各ネタについて「ネタが生まれた経緯」「ベストネタに入れた理由」「自身の役柄についてのエピソード(演じていて楽しいところや困っていることなど)」「(あれば)ネタにまつわるエピソード」などを思い付く範囲で教えて下さい。
<箸工場>
これは6、7年前くらい?の単独で一回やったコントで、今回とはオチも展開もちょっと違うんですけど、このコントはある日電車で同級生と偶然会って、そいつが工場勤務で冴えない日々を送ってて、そこから着想した筈です。そいつの一週間の唯一の楽しみが、朝勤の工員が休憩所に置いていったサンデーとマガジンを少し早めに出勤して読むことやったんですよ。話掘り下げていくと、そいつが、小さい声で、「このままゆっくり死んでいくんやろなぁ」って言うたんですよね。最高のファンタジーやと興奮した記憶があります。
<あんぱんと牛乳>
これは15年前くらいのコントやけど、今年のお正月、NHKの「バナナマンの爆笑ドラゴン」でアンガールズ田中くんが、声掛けてくれて、このネタ指定で頼まれて、久しぶりにこのコントやったらみんな笑ってくれたし、ほな入れとこかってなりました。因みにこのネタはもう芸人やめてしまったあくび虫の草野さんとの合同ライブで生まれたコントです。
<新人落語家>
爺さん演じたら小林ほんま上手いんで、それ活かしたコントですね。これは大阪の落語小屋、繁昌亭で月亭遊方さんと二組のイベントをやることになって、せっかくやから落語のコントを作ろうと思って作ったコントですね。新人さんが爺さんというわかりやすい構図のコント。味だけは抜群、桂三途の川さんですね。
<易者>
これは去年、作家として依頼があって、10分から15分の芝居を書いたんですけど、その設定を自分らに落とし込んだコントですね。占いとか全然信じてないんで、路上に机置いてやってる時点で、お前店舗構えれてないやん。と思ってしまうし。占い師も芸人も客商売やしある意味やり口も似てるんで…なんか、全然信じないですね。。あとは20周年という括りもあって、昔大阪の賞レースで必ずいっしょやった笑い飯さんを勝手にやらせてもらいました。昔から僕ら笑い飯さん好きなんで気が引けましたが、、。
<イタ電>
これは僕らが単独やるたびに必ず出てくるキャラ、平平平平さんですね。この平平平平がどんな設定で出てくるかで毎回考えてます。元々は名前も違って、最初は「所しん」やったんですけど、いつしか平平平平になりましたね。このキャラの喋り方は、晩ネタ合わせしてる時に、僕らに急に喋りかけてきた川田くんという謎多き人の影響がかなりありますね。僕はそういうヤバめな人に異常に興味があるので根掘り葉掘り聞きましたが、8割方何言ってるかわかりませんでした。小林はその人に名前を聞かれ、怖くて、瞬時に「西村としひこ」という謎の偽名を使ってましたね。最近、平平平平(小林)はユーチューバーにもなりましたしね。平平平平で検索したら密かにやってますよ。一人歩きしてるキャラですね。
<ケーキ屋>
これ一番古いコントですね。三年目くらいの時、一度だけやったコントを2年前くらいに練り直してやってみたコントです。子供の名前はケンタ。無意識にケーキ屋ケンちゃんからきたのかもしれません。。このコントは内容ほぼ0、繰り返しです。ウケる時はウケるけどウケない時はウケない。とにかくしつこくやり続けるんですけど、役的に大声出すんで、このコントの途中で完全に声飛びましたね。このDVD収録は二公演撮ってもらってるんですけど、一公演目のケーキ屋で飛んでしまいました。なのでDVDの僕の声は飛んでます。すいません。。芸人さんからもよくおもろいって言ってくれるコントで、定期的にやってる僕らのヨルカドザっていうイベントでプラン9の浅越ゴエさんが途中からケーキ屋の店員で加わる特別バージョンもやりましたね。無茶苦茶盛り上がりました。
<強盗とニート>
これは自分らがやりたいだけのやつですね。ウケるウケないはあんまり関係ない感じです。このコントだけ、少し走る男なのかもしれません。。箸工場の人間より更に駄目人間が居ててって話ですけど。強盗がニートに条件言うて、直ぐに「YES」って条件を呑むところが全てですね。かなり非日常な状況の二人なんですけど、この二人からすればただの日常やって感じをうまく出したかったですね。
<ニューヨークにて>
これ、僕、一度だけ人形つける側をやったことあるんですけど、視界がめちゃくちゃ狭くて、全然動けんかったの覚えてます。小林の匠さを感じました。あの視界で暴れまわる技術は凄いです。あと、このネタが僕らの営業ネタになってたのも少し笑けます。去年から小林が変面をやり出し、いまの営業ネタは変面になりました。このコントも変面も視界の狭さは似てるかもしれせん。小林、密かに器用ですね。。
『7300days』
チョップリン、コンビ結成20周年記念! ベスト&新ネタDVD!!
コンビ結成20周年を記念して開催された単独ライブ「7300days」を映像化!(2019年8月24日 松竹芸能 新宿角座にて収録)
厳選したベストネタと新ネタを収録した、チョップリンの集大成ともいえる一作!!
これまで、そしてこれからの活動を、チョップリン2人がかつて暮らしていた西調布で語った
撮りおろしロケ映像「チョップリン上京物語」を特典映像に収録!
- 品番:SSBX-2667
- 価格:¥4,180(税込)
- 発売日:2019年11月6日
- 発売元:Contents League
- 販売元:ソニー・ミュージックソリューションズ
- 収録時間:本編88分+特典映像37分
収録内容
【本編】
■箸工場
■あんぱんと牛乳
■新人落語家
■易者
■イタ電
■ケーキ屋
■強盗とニート
【特典映像】
■チョップリン上京物語
■ニューヨークにて
■鼻くそアフタートーク
※本作の配信(ダウンロード・レンタル)には特典映像は収録されておりません。