2017年の「米」に続き「餅」をリリースしたタイムマシーン3号。あらゆる賞レースで名を残してきたお笑い界きっての実力派が、クリスマスもお正月も返上して生み出したネタたちがついに世に放たれる! 思いっきり力を抜いて見てください。ただただ笑えちゃいます。
●DVDタイトルが、前回の「米」を蒸してついた「餅」になりましたね。
山本:言われてみればそうですね! 全然そんなこと考えてなかったです。
関:次のインタビューではそれ言うことにします(笑)。
山本:これまでのライブタイトルが「肉」「米」とだったので、何か一文字の漢字はないかなと。ほかにも候補がめちゃくちゃあったんですよ。
関:「魚」とか。
山本:「麦」とか
関:「菜」とかね。一文字は一文字で難しいんですよね、「逆にカッコ付けてんじゃねーか」みたいな。
山本:「肉」と「米」はすぐにパッと浮かんだんですけど、今回は全然浮かばず。どれもしっくり来なくて、いろんな漢字をノートに書いていったら、呪詛みたいなやばいノートになってましたよ(笑)。結果、インスピレーションで決めました。
関:正月だから「餅」っていうのもありますけどね。これに決めてから、お客さんに餅をもらったんですよ。そのシステムでいいなら「商品券」っていうタイトルのライブになりますけど。
山本:そうだね。今だと配給みたいな感じになってきますね。
関:日持ちするやつにしようかな。結果、今回は「餅」でよかったですね。
山本:めちゃめちゃよかった。内容も食事系のネタとかありましたしね。
関:“粘り強いネタを”とか、どんどんいい後付もできました。
●1月半ばの単独ライブは稽古が大変じゃないですか?
山本:めちゃめちゃ大変でした!
関:ビックリしました……。
山本:秋くらいに、「この日空いてるからやろうか」って決めて、「正月とか年末年始は要らないよな」って話してたんです。そのときは空いてたんですよ、スケジュールが。でも色々バタバタ入るもんですね。
関:いやほんとに。
山本:ファミレス60回くらいは行きましたよ。
関:年末年始のファミリーレストランに。
山本:もう僕らはクリスマスのファミレスも知ってますし、大晦日のファミレスも知ってますし、元日なんてなんてひどかったよね?
関:怪しいですよ。2人で来てる人がまずいなかったですしね。1人でパソコン叩いてるか何か書いてるか。
山本:早めには取り掛かったんですけどね。3ヶ月前からもうファミレス1日中いたりとか。
関:なにもなしですよ、ケーキもおせちも。もう二度とこの時期にはやりたくないですね。
●今回はどのような内容にしようと考えたんでしょうか?
山本:テレビでできるネタをいっぱい作ろうと。今までは10分とか15分の漫才やコントをやってたんですが、それはもういいかなと。来てくれたお客さんに楽しんでもらおうとか進化した僕たちを見て下さいということではなく、今後のテレビを見越してですね、「テレビでやるネタちょっとやらせてもらっていいですか!!」って(笑)。
関:わかりやすいネタを何本かやって、そういう意味ではこれまでよりも完成形かもしれないですけどね。
山本:そういうネタを1ヶ月毎にテレビで見たら何の違和感もないかもしれないですけど、ライブで続けて観たらどうだろうって心配はあったんですけど。
関:でも結構「あっという間に終わった」って言ってもらいましたね。時間はこれまでとさほど変わらないんですけど。
山本:笑いの量からすると今までで一番大きかった気はしますね。
関:ボケでいったら数は多いかもしれないです。
山本:今までよりやってて楽しかったです。テレビで使えるネタいっぱいあるなって手応えでした。
●印象に残っているネタは?
山本:「一昨日の食事」はちょっとチャレンジだなって。「こうだったらおもしろくない?」って結構雑な感じで作り始めたんですけど。うまいこといったなと。
関:今までだともっとコントっぽいとか作品っぽい部分が強かったですからね。
山本:昔からやってた感じのネタはやめようかなって思って。ちっちゃいことですけど、ちょっと自分たちの中でこれまでと違うことができたらなって。だから1本作るのにめちゃくちゃ時間かかるんですよ。
関:なーがいんですよ。
山本:「このパターンでこうやればいいな」ってなっても、「それだと今までと一緒だから」って。そこのバランスはめちゃくちゃ難しかったですね。
関:「一緒だけどそれはいいんじゃない」っていうのもありましたし、マイナーチェンジというか、全部が斬新ということではないんですけど、ちょっとだけ味付けを変えた感じですね。
●意見が分かれたところは?
山本:「エロくする」を入れるか入れないか。
関:あはははは。
山本:僕は入れようとしたんですけど。
関:僕は要らないんじゃないかって。
山本:結果、大スベリしてですね、映像特典のほうにまわされると(笑)。単独ライブに来たお客さんなのになんで引くのか。
関:僕ら客層がバラバラなんですよ。ファミリーも来るし、子どもも来るし、下が好きなラジオリスナーも来るし。
山本:まんべんなくウケるネタを作るのがなかなか難しい。「怖い話」で引く人もいればシンプルなネタでは笑わない人もいるし。
関:なので、「一番おもしろかったネタ」の意見はみなさん分かれますね。
●一番苦労して出来上がったネタは?
山本:やっぱり「一昨日の食事」かな。
関:確かに。できたとき「いいの出来た!」ってなりましたね。覚えるのが大変だったのは「怖い話」とか。山本がほとんど黙ってるから。
山本:「悪魔の○○えもん」は、意外とウケるんだなって思いましたね。引かれると思ってました。
関:あれは有吉さんのTwitterからできたネタで。
山本:有吉さんが関を写真に撮ってTwitterをあげてくれたんですよ、たまたま関が青い服を着てるとき。それを見て、「あ、これネタにしてみよう」と。
●有吉さんにご報告されたんですか?
山本:してないです! 絶対に言わないでくださいよ!
関:ばれないように(笑)。
山本:「カツアゲ」の小銭ネタも、番組でやったときに有吉さんが笑ってくれたから、これを広げようと。我々が絶対的に信頼を置いてる方なので、有吉さんが「おもしろい」って言ったんだからそれはおもしろいだろうと。
関:20秒を4分にしました。
山本:逆に、「奥さんがおもしろくないって言ってるよ」って関に言われて、「じゃあそのネタやめようか」っていうのもあります。こだわりがないというか、僕ら基本的にお願いされたことに合わせるのが得意で、だから自分らの単独ライブだと、これがしたいとかなくて、何したらいいかわからないんですよね。だからこういう作り方になります。
●VTRは前回に続き関さんのロケネタですね。
関:今回誤算だったのが、僕よりおもしろい格好した人たちがいっぱいいて。
山本:違和感がなかった(笑)。
関:僕はもうやりたくないんですけど。
山本:僕は大好きです。めちゃくちゃ楽しいです。
関:寒いし! だって薄着で真冬の公園って。もう被害者ですから。
山本:なんなら映像のほうがネタよりウケるっていう。
関:このロケVTRがしっかりしてる分、ちゃんとロケのお仕事いただけましたよ。「幕間のロケおもしろいじゃん、おいでよ」って言ってもらえて、うれしかったですね。
山本:そうそう。関係者のみなさんって僕らのネタのことはもう知ってると思うんですよ、どんな感じか。
関:どっかで優勝してますから。
山本:だからこういう形で仕事につながったのはよかったです。
●単独ライブで始まった2019年ですが、どんな年にしたいですか?
関:もう燃え尽きましたね(笑)。1月で単独終わってボーッとしてまね。やっと終わったって気持ちですがこれじゃダメですからね。ここでやったネタが今後活きるように。
山本:苦しんで生んだ分、子どもたちが育ってくれたらいいなと思います。
●最後にメッセージをお願いします。
関:今までのDVDの中では広くみなさんに見てもらえる作品となっておりますので、“お笑い”とかハードル上げずに、「おもしろそうなDVDあるけど、みんな見る?」って感覚で見てもらえるとうれしいですね。
山本:誰かと一緒に見てもらえるといいなと思います。1人で真剣に“お笑いの作品”って感じじゃなくて、カップルだったり友だちだったり親子だったり。そのくらいわかりやすいDVDになってます。
『タイムマシーン3号単独ライブ「餅」』
タイムマシーン3号が練り上げた、特選品の漫才とコント!!
本編は、漫才7本/コント「カツアゲ」の計8本と、幕間映像「関太コミケに行く!!」。
特典映像には、本作収録日の前日公演だけで披露された漫才2本を収録!
(2019年1月13日、全電通ホール(全電通労働会館)にて収録)
- 品番:SSBX-2659
- 価格:¥4,180(税込)
- 発売日:2019年4月17日
- 発売元:Contents League
- 販売元:ソニー・ミュージックマーケティング
収録内容
【本編】
■オリジナルアニメ
■サプライズ
■不動産
…関太コミケに行く!![前編]
■カツアゲ
■怖い話
■悪魔の○○えもん
…関太コミケに行く!! [後編]
■じゃんけんできめよう
■一昨日の食事
【特典映像】
■お年寄りに席を譲りたい
■エロくする