“個性の塊”アンガールズの個性がまさに暴走しちゃうコントDVDが誕生! ますます冴えわたる頭脳でネタを練り上げる田中と、彼のネタをもっともおもしろくできる山根が、唯一無二の世界観で世間に斬り込むネタを連発。ドキッとするけど笑ってしまう。最後まで目が離せない1本です。

 
『アンガールズ単独ライブ「俺の個性が暴走しちゃう日」』
 
『アンガールズ単独ライブ「俺の個性が暴走しちゃう日」』●「俺の個性が暴走しちゃう日」というタイトルはどのように思いついたのでしょうか?
田中卓志(以下、田中):タイトルはネタが1本もできてない状態で考えないといけないので、コントっぽいなあって言葉にしました。個性が暴走するのがコントかなと。ときに制御できなくなったりするっていうのが人間のコント的な要素かなというところから。
山根良顕(以下、山根):確かに。初めて聞いたとき、このタイトルだったらどんなコントでもいけそうだなって思いましたね。
田中:今年はスパッと決まりました。
山根:もう4年連続で単独ライブをやってきたので、どんどんやりやすくなってる気がします。改めてやろうってなったときは、「これどうやってたっけ」とか考えたりしてましたけど、今では幕間の着替えなんかもスムーズにいけるようになりましたし。
田中:どれだけ稽古をしておけば当日にネタが飛ばないとか。その感覚が意外と大事っていうか。
山根:そうそう。セリフの覚え方もうまくなってきましたね。前回くらいから、セリフのやりとりをスマホに録音して、それを繰り返し聞いてるんですが、だんだん覚えるのが早くなってきました。
田中:単独ライブを毎年続けてる芸人さんたちは「セリフが入んなくなったなあ」ってよく言ってますよね。
山根:そう考えると逆によくなってる感覚ですね。体力は落ちてるんですが。
田中:でも笑福亭鶴瓶さんの落語会とか行かせていただくと、とんでもない量のセリフを覚えてるから、衰えるってないんだなって思ったんですよ。あの年齢であのくらいいけるんだったら、俺らだったら余裕だなって。
山根:人の名前が全然出てこないとかはあります(笑)。
 
●表現したいコントは変わってきましたか?
田中:そうですね。大人になってきたというか、話として見れる感じのコントを作りたいなって。昔のどシュールなネタもいいんですけど、今それをやっても時代的に合わないなって感じもするし、ちょっとストーリーがあるような、“人間”が出るようなコントは絶対やりたいって気持ちですね。
山根:“悲しさ”みたいな感覚のネタは前よりすごく増えてきたと思うんですけど、コントの中に出てくる2人の底辺感はあんまり変わらないと思います。
田中:そうそう。
山根:僕らより下の人はいないだろうっていうネタのほうがおもしろいじゃないですか。「ああ、俺はここまで変じゃないな」「見た目もここまで気持ち悪くないな」って思ってもらえるのがありがたいなと思います。
田中:最終的には軽く救って終わりたいっていう気持ちはあるんですけど、そうもいかないコントもあったりして。
山根:真面目にやってるのにかわいそうとか(笑)。
田中:“その人なりの正義がある”っていうのはちゃんと考えて作ってるつもりです。この人はこういう軸があるからこういう行動をとってるけど別に悪くないんだぞっていう。その点をもっと明確に突けるようなネタになったらもっともっとおもしろくなるんでしょうけどね。それでも毎年そのときの最大限は突けるように作ってます。今回もバイトテロみたいな要素が入ってたり、お笑い界の若手事情みたいなところを突いたネタとか、時代的なものも取り入れてるので、「意外と社会派ですよね」ってたまに言われるようになりました(笑)。
 
『アンガールズ単独ライブ「俺の個性が暴走しちゃう日」』●制作過程は順調でしたか?
田中:相当な本数書きましたよ。最終的には10本くらい作って2本カットしました。多めに作ってカットするのがベストだと思ってるので。準備が早いですから俺ら。DVDになるわけですから妥協したくないなと。何年後かに見たときに「なんでこれ入ってるんだろう」って思いたくないんですよ。だから自分で書いたネタをズバズバカットしていきます。
山根:作家さんが書いたネタもズバズバカットしていきますから。
田中:そうですね。まず自分のネタを堂々と切れないと作家さんのネタを切るなんてできないじゃないですか。だからこそ人の書いたネタでどうしても納得いかないなってときに、申し訳ないけどって言える状況にしてます。自分が書いてもないのに人のネタ切るなんて絶対したくないので。すごくダサいじゃないですか。
山根:彼はお笑いの先生です(笑)。
田中:オープニングVTRとかDVDジャケットとかはお任せしますね。今年は「個性」がテーマなので、「個性的な服をいろいろ着よう」っていう案だけは出しました。
 
●どういう順番でネタができたんですか?
田中:「バンジージャンプ」は意外と早かったですね。これ、アンガールズの2人の関係性が出てるので、最初は1本目にしようと思ってたんですが、急遽ラストコントになったんです。ほんとはもっとライトなネタだったので、先発投手に急に抑えを任せたみたいな感じになったんですけど、結果的にはよかったかなと。
山根:抑えてくれましたね。
田中:逆に「カバン」が最後のほうにできたネタです。ほかのコントが出来上がった頃に、「パッと見ただけでおもしろいコントがないな」って気づいて。なので、見た目でおもしろい状況を作り出せるように逆算で作っていきました。映像になったときもじわじわ笑えるような雰囲気があると思います。カバンのサイズをすっごく悩んで買い直したんですよ。
山根:“荷物がパンパンなんだけど人が入れるくらい”っていう無理な注文をマネージャーさんにして、さらに人が入ったときに中から見えるかどうかとか、小さい穴を空けたらいいんじゃないかとか大変で、よく出来上がったなって思います。
 
●「歴史を止める男」は芸人をテーマにした時事ネタですね。
田中:芸人やっててちょっとだけ思ってることをコントにしたんですけど、最近、世間でも若者におごるおごらないとか、飲みニケーションなんて行く意味ないみたいなニュースを見ると、確かに自分も若手芸人のころ、苦しい思いをして先輩の飲み会に付いて行って、何か得たものってあったっけなあって。エピソードは確かに生まれるんですけど生まれてない回数のほうがあまりに多くて、その時間をネタ作りにあててたらどうなってたんだろうって思ったんですよ。今の若手芸人はそういうことをもっと疑問に思ってるんじゃないかなと。
山根:僕はめちゃめちゃ行ってました、なんの疑問も持たずに(笑)。行けばごはん食べられるし、先輩と仲よくなっておけばライブで話ふられることも多いなあって。その時間が無駄になってるとは思わないですけど、お笑い界の売れていくプロセスの中ではあんまり関係ないかなと(笑)。
田中:実際に俺らは今先輩側にいるですから、このネタみたいな後輩がいたら完全に論破されちゃいますね。
山根:後輩を演じるうえで、かつては思ってもなかったセリフばっかりでしたけど、結果として言わんとすることはわかりますね。こんな後輩いたらほんとに嫌ですけど(笑)。
 
『アンガールズ単独ライブ「俺の個性が暴走しちゃう日」』●「ホエール」では田中さんの珍しい女装姿が。
田中:女装って今までほとんどやったことないんですよ。ロン毛のお兄さんにも見えるから。
山根:でかいし(笑)。
田中:サイズ感がどうにも大林素子さんなんで。
山根:俺よりでかい女の人ってなかなかいませんから、この人なんなんだろうって雰囲気ありますよね。
田中:このネタは、東野幸治さんのネットバラエティ番組を見て思いついたんです。ジビエハンターの女性が全然狙いが当たらなくて落ち込んでる姿を見て、これをコントにしようと。キャラは“鬱陶しい女性”って感じに落ち着いたんですけど、意外だったのが、女性のお客さんから「こういう女子いるんですよ」って言われたことで。 “女性から見て嫌な女性”なんですね。
 
●そのほかのネタの見どころも教えてください。
田中:「コンビニ面接」はぜひ長尺で見ていただきたいネタですね。テレビでやる場合はものすごくシンプルなネタになっちゃうかもしれないんですが、立場が左右に流れていくというか、“若者が怖い店長”の姿って異常に見えるかもしれないんですけど、「それが正しい感情の流れだよね」って感じに変化していくので。「人生観」は、今って、わざわざインドに行かなくても人生観を変えることができる時代だなというところから。世界の映像が手軽に見れちゃうじゃないですか。そのへんのやりとりがシンプルなんですけど、展開が多くておもしろいネタになったなと思います。
 
●最後に読者にメッセージをお願いします。
田中:長尺のネタだと9分くらいあるんですが、テレビでやると5分くらいになると思うんです。なので、このDVDではそのカットされた部分を見ていたただけると、実は細かいニュアンスがちりばめられてるとわかって、僕らのやりたいことが全部見ていただけると思います。あとは、毎回やってる母との定番ネタもありますしね。そういう映像ネタもたくさん収録されているので、ぜひ見てください。
山根:ボーっとしながらニヤニヤしながら見てもらえれば一番うれしいです。自分で見てもおもしろかったので、自信を持っていい時間をお届けできるかなと。のんびり見てみてください 。
 
『アンガールズ単独ライブ「俺の個性が暴走しちゃう日」』
 
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