18回目を迎えた東京03の単独公演。追加公演ではなんと、5公演かけて1本のコントを舞台上で完成させるとい前代未聞の試みが繰り広げられました。しかもテーマは「東京03っぽくないコント」。この5公演を1つにつなげてみることができるのはこのDVDだけ。もう見応えしかありません。リアルに困る、リアルに嫌がる、リアルにテンパる。まだまだ東京03が見たくなる、そんな18回目の単独公演をじっくり御覧ください。

 

 
●角田さんの骨折を乗り越えて迎えた全国ツアーですが、いかがでしたか?
角田晃広(以下、角田):全体的に痩せてましたし、右足はより細かったですし、いつもよりもバランスの悪い形でやってましたね(笑)。ギリギリ治ったところでしたから。それでかなり公演数もありましたしね。ただツアーが終わったころにはかなり時間が経ってたので、元に戻りました。
 
●今回のツアーを周る中で、どのコントがどう変化していきましたか?
飯塚悟志(以下、飯塚):「夢破れて」というマンガ家のネタは、中身だいぶ変わっていきましたね。
角田:このネタの途中途中で自由度があったというか、たしかにこのネタが一番、いろんなやりとりしながら増えていったくだりが多かったです。DVDになる前の公演ではもっと遊んでるところもあったんですが、収録前に飯塚さんから「あんまりやりすぎるとわけがわからない」と言われて戻しました。
飯塚:ちょっと遊び過ぎたかもしれないですね。このネタは僕次第なんです。僕次第で角ちゃんが一発ギャグ的な感じになるんですけど、やりすぎた感はありますね。結局どこで笑わせたいのかわからなくなって。
角田:やってるほうは楽しかったりしちゃうので。
飯塚:最初はそんなのなかったんですよ。何かのくだりで一発ギャグっぽくなったから、「一発ギャグみたいだね」って言ったら、お客さんもそういう風に聞くじゃないですか。だから「もう1回やって」ってやるとウケるんですよ。ウケるもんだから角ちゃんが最初から一発ギャグっぽくやるんですよ。そうなるとフリたくなくなる(笑)。
角田:あとあとそういう話聞いて、いろいろ迷惑かけてたんだなあってわかりますけど、やってるときはもうこっちは楽しくやっちゃってるんで。
飯塚:これがややこしいんですよ。何回か来てるお客さんも「あそこ一発ギャグみたいにやるとこだな」ってちょっと過剰に反応するし。それはそれで嫌だし。
角田:嫌って(笑)。
豊本明長(以下、豊本):「後継者」もDVDに入ってる公演より、もっとすごかったときがありましたよ。このおばあさん役はやってて楽しかったんです。ほかのコントの役柄はだいたい年相応というか、わりとナチュラルな役なんですけど、これだけ性別も違うし、年も全然違うので。申し訳ないなと思ったのは、このコントで角ちゃんを襲うときに、ワーッと行って1回収まったんですけど、もう1回行ってやろうっていうテンションになって。元々アドレナリンが出てる状態で襲ったので、ガーッて勢いがついちゃったんですよね。覆いかぶさったんですけど、お客さんから見えない角度で、僕のひざが角ちゃんの腰に思いっきり入るっていう。
角田:もう勢いがついちゃってるからガーッと。
豊本:でもそれがお客さんから見えてないから、リアクションもとれないし、ただ角ちゃんが「ウッ」って(笑)。
角田:見えるところだったらリアクションもとれるんですけどねえ。ライブ終わってから「やめてください」と。
豊本:「すいませんでした」と。
角田:ほかのコントで飯塚さんに叩かれてメガネ飛ばされたりとかもあるんですけど、この豊本さんの足やら何やらに比べたら全然です。
 
●ツアー中にハプニングはありましたか?
飯塚:「蓄積」のネタに“銀だこ”って出てくるんですけど、大阪公演でイベンターさんが「銀だこは揚げたこ焼きだから、大阪では邪道だ」って言うんですよ。「銀だこって言葉をネタの中で言った段階で嫌悪感を示される」と。さらに「そもそもたこ焼きパーティーっていう概念がない」と。日常だから。パーティーじゃないと。ほんと焦りましたよ。このネタやるのちょー怖かったもん。だから、銀だこの部分を大阪で有名だっていう「わなか」に変えたんです。そしたら反応薄くて。エンディングで、こういうことがあってわなかにしましたって説明して、「わなか知ってる人?」って聞いたら全然手が挙がらなかった。だから、わざわざわなかに変えてスベったんですよ。媚びてスベったんですよ。
角田:イベンターさんは謝ってましたけどね。でも不思議そうな顔で、「お客さんがおかしい」みたいな(笑)。
飯塚:たこやきパーティーも一応会場で「たこ焼きパーティーやる人?」って聞いたら結構手が挙がったんですよ。だからそのままやりましたけど。わなかは次の日から「たこ昌」に変えて、まだ反応良かったです。けど、たこ昌のイントネーションがまた難しいんですよ。「もこみち」と同じイントネーションって覚えたんですけど。
豊本:「もこみち」って言っちゃいそうになる(笑)。
 
●ブリッジVTRも毎回クオリティが高いものばかりですが、「Life Of Many Colors」はコントにつながる面白い作品ですね。
飯塚:これもオークラがね。
角田:これすごいですよね。つながってましたねえ。
飯塚:出来上がるまでどういう感じになってるかわかってなくて。俺はなぜ角ちゃんがあの竹でできた何かわからないものを持ってたのか知らないままやってたんですよ。
角田:コントを作った段階では普通の竹細工のイメージだったのが。
飯塚:そうそう。だから全然ピンと来てなかったですよね、「これなんだろう」って。
豊本:それがあのVTRでね。
角田:いい映像ですよね。ポップで、ちょっとシャレた感じの色合いだし。
飯塚:毎回VTRはオークラに丸投げなので、出来上がって全部ちゃんと把握するのは相当後になってからなんです。最初の東京公演は自分のことで精一杯なので、基本見てなくて。なんなら2人がどこにロケに行ったかとか知らないときもありますから。
豊本:バラバラで撮影してるからね。
角田:スケジュール次第でそれぞれ1人で行くパターンもありますし、今回は特に僕だけいろんなところにロケに行きましたよ。海から山から。骨折治ったばかりなのに(笑)。
 
●特典映像は、追加公演5公演で1つのコントを作るという作品になってますね。
飯塚:東京03っぽくないコントを1本作るって、もう精一杯で。
角田:追加公演を不安なまま迎えるっていうね。
飯塚:もちろんオークラが言い出したんですけど。
豊本:できたらすごいねえとは思いながら(笑)。
飯塚:「DVDになったときに見応えのあるものにしよう」っていうコンセプトというか、そういう風に言ってきたから。そうなってくると断りづらいですよね。「それやだよ」とは言えない。
 
●一番不安だったのは何日目あたりですか?
飯塚:カンケさん来たときかな。ダントツに。
角田:音楽作るって意味ではよかったんですけどね。カンケさんほんと自由に楽しそうにやってたから、あのとき。
飯塚:台本はないですから、途中で「呼ぼう」ってことになって。忙しい方なんですけど、たまたまあの時間は空いてたんですよ。
 
●最終的には東京03のコントではまずない衣裳を飯塚さんと豊本さんが着ることに。
飯塚:あれをどういう気持ちで着てたかっていうと「無」ですよね。気持ちを押し殺して。東京03になる前に散々やってますからね。それが嫌で今やってるのに(笑)。
角田:これ5日間やってるから、通してはDVDじゃないと見れないんですよね。
飯塚:DVDとして本当に見応えのあるものになりましたね。
 
●角田さんのラブソングという貴重なシーンも見どころですね。
飯塚:嫌がってたなあ、ほんとに嫌がってた。
角田:そもそも僕が飯塚さんの結婚式で歌った曲を披露して、飯塚さんが嫌がるって流れだったのに、まさか逆になるとは。忘れてましたよ、あの事実を。奥さんしか知らなかったはずなのに、奥さんがLINEしちゃってて。LINEっていうのはよくないですねえ!
飯塚:真に迫ってたというか、なかなかマジで嫌がってたから。あれだけでも見応えあると思いますよ。
 
●全公演終了後はどのようなお気持ちでしたか?
飯塚:終わってすぐ楽屋で飲んでたなあ。なんか達成感があったんですよねえ。
角田:ツアーというよりは追加公演がね。毎回追加公演って何かしらやるじゃないですか。でも今回は特に終わった感が強かったです。ツアーが終わったというより、追加が終わったと。
飯塚:今までも楽屋で先に飲むということもありましたけど、このときのお酒はほんとにうまかったです。
 
●最後にそれぞれから見どころをお願いします。
飯塚:特典映像はほんとに相当見応えあると思います。結構テンパってるから全員。だってもう、新ネタも新ネタだし、練習もほとんどしてませんからね。ネタ作りを見せるっていっても黙りこくってするわけにもいかないし、全編どうしていいかわからないままやってて、生々しいと思います。ほんとに二度とやりたくないです。
角田:これを残すって怖いですよ。
豊本:怖い怖い。
飯塚:ドキュメントですよ。これはもう見たくない(笑)。
角田:コントはどれも面白いやつしかやってないですから、副音声もぜひ楽しんでもらいたいですよね。あと今回の表紙っていうんですか、ジャケットっていうんですか、アナザージャケットね。骨折ってるときの本当の姿が見られるのでぜひ。見たいかどうかわかりませんが、出だしはここからスタートしたんだなっていうところをこれでわかっていただければ。
豊本:「蓄積」とか体張ってやってますが、体を張るコントって年取ったらもっと出来なくなってくる可能性があるので、ぜひ今のうちに見ておいてください。
 

 
 
『第18回東京03単独公演「明日の風に吹かれないで」』詳細ページは こちら