沖縄でお笑いを始め、コツコツ優勝経験を積み重ね、ようやく念願のDVD発売にこぎつけた、しゃもじ。“何回観ても面白い”と思わせるネタの裏には、ふたりが共通で持つ、ある性格が隠されていた!? 気の合うふたりがこだわり抜いて作り出した最高の笑い。確実にこのDVDに詰まってます!

 

●初DVDの発売が決まった時の感想は?
しゅうごパーク:“ありがとうございます!”と。出したかったので、やっとそういうことができるようになったんだなって。
たーにー:僕ら地元が沖縄なんですけど、沖縄ってテレビのチャンネルも少ないし、ネタを見る機会がすごく少ないんです。ライブハウスもほとんどないですし、あっても音楽が多いので、お笑いをやってるステージなんてほとんどない。
しゅうごパーク:今はお笑いライブも増えましたが、僕らがお笑い始めた頃は、ネットもそれほど広がってませんし。
たーにー:ネタはレンタル・ショップに行って借りて観るという習慣だったので、いつかこうやって自分たちのDVDが出て借りられる人たちになればいいなって思ってました。そういう作品が生まれたっていうのが一番嬉しいですね。
 
●『新人内さまライブ チャンピオン大会2014』をはじめ、沖縄でも優勝経験がいくつかありますが、ここまでは順調な道のりでしたか?
たーにー:そうですね、でも、なんか掴みきれてないんですよね。
しゅうごパーク:そうですね、東京来てからは、なんかずっとそういう感じで。
たーにー:まだ100%歯車としては噛み合ってないのかなと。
しゅうごパーク:そういう経験をしつつ、コントはだんだん変わってきてるかもしれないですね。
たーにー:変わりましたね。
しゅうごパーク:“これダメか”って感じで、少しずつ少しずつ。“違うことやろう、違うことやろう”としてネタに出てるんでしょうね。僕ら飽き性なので、前回やったネタと違うほうが楽しい。事務所ライブで言えば、今月と来月が違ってれば、そのほうが楽しい。ひとつのネタをやっていくっていうのが向いてないんですよね~。
たーにー:そうかもしれないですね(笑)。
しゅうごパーク:飽きちゃうんですよ。ひとつのスタイルで突き詰めてる人たちは凄いですよね。
たーにー:もちろん自分たちもどこかで、“こういうネタをやるコンビだ”っていう名刺は欲しいんですよ。
しゅうごパーク:僕ら今、そういうのが必要なはずなんですけど。
たーにー:わかってるんですけど、なんかうまくいかないんです。
 
●初DVDに収録するネタはどうやって選んだんですか?
たーにー:観てくれた人を絶対裏切りたくはないなーというか、1本目観て面白い、2本目観て面白い、気付いたら終わってたくらいの感じが理想かなと。
しゅうごパーク:どのネタを入れるかバランスを見つつ、著作権を気にしつつ(笑)。いろんなものが観られる内容にしたかったので、いろんな形のネタを選びました。
たーにー:やっぱり飽き性なので、同じネタを何回もやってると、面白くなくなってくるんです。“あれ、一発目のほうが新鮮に演じられてたし、バーンって伝えることできてたのにな”って思ってしまうので、DVDに入っているネタとしては新しいものが多いかもしれないですね。
しゅうごパーク:あと僕らが好きなネタって、音楽を使ってるものが多くて、入れられないものもあったんですが、でもいいバランスになりました。“ああ、また同じ感じだ”とはならないと思います。“すげーまっすぐなネタやってきた!”みたいなネタも入れてますし。
たーにー:そうですね(笑)。1本、本当にわざと入れちゃったというか。
しゅうごパーク:マジかっていうくらいド直球なネタも入れてますし(笑)。
たーにー:漫才でいいじゃんみたいなコントも。
しゅうごパーク:“急に歌うんかい!”っていうネタもありますし、飽きはしないかなと思いますね。
たーにー:飽きるかどうかが一番気になるんですよ。
しゅうごパーク:ネタを10本観るって、そこそこ目が冴えてないと観られないじゃないですか。
たーにー:そうなんですよね。疲れるんですよね。
しゅうごパーク:寝る前に横になって観ると絶対寝ちゃう。芸人でも寝ちゃう。だから、できるだけ飽きが来ないようにしたいなあと思ったんです。初めて再生した時くらいは最後まで一気に観て欲しい。途中で『ツムツム』とかやるかもしれないじゃないですか。そうなると、ちょっと寂しい(笑)。
 
●収録はすごく順調で、予定より早く終わっていましたね。
しゅうごパーク:実は、細かく言うと、すっごくセリフ間違えてるんですけど(笑)。
たーにー:そうなんです(笑)。
しゅうごパーク:でも、もう1回やると僕ら面白くなくなるんですよ、飽きるので。
たーにー:そうなんですよ。一度バーンってウケたところを超えられない気がしてしまうので、間違えた時はふたりで目を合わせて、“一応OK”って確認して、“OKでーす”って言ってました。
しゅうごパーク:“あそこ絶対間違ってるけど、まあいいよな”と。
たーにー:ここだけの話、2本目の「旅行会社」に関しては、道具も忘れてますし。
しゅうごパーク:そう! 道具すら忘れてるんですよ!
たーにー:現場にパソコンも持ってきてるし、資料も持ってきてるのに、マイムでやってるんですよ。マイムでやりながら“うわ! 忘れたー!”って(笑)。
しゅうごパーク:俺も“こいつ持ってない!”って顔を一瞬してます。
たーにー:でももうねえ、鮮度を生かした気持ちでやりたいんで。
 
●ふたりは意見も一緒で、取材をしていても楽しそうですが、お互いの話やボケなどでも笑い合ってるんですか?
しゅうごパーク:ありますねえ。僕はゲラなので。
たーにー:そうなんですよ(笑)。俺も笑いたいんですけど、自分が笑う前に先に笑われちゃうので、冷めちゃって。彼は今だに“いやー面白い話があってー”って笑いながら言うんです。これってもう学生じゃないですか! 昔から注意されてるんですけど、今だにやっちゃう。漫才だとそれがよくわかるんですけど、ボケる前にフリの段階でけっこう笑ってることとかがあるんですよ! 最低なんですよ、これは! 失格なんですよ、漫才師としては!
しゅうごパーク:はははは! いやあ楽しいんですよね。大喜利でも自分の答え言いながら笑っちゃって、全然ウケない(笑)。
たーにー:やっちゃうんですよ! ダメなんですよね~(苦笑)
 
●ネタを作る時もそんなに楽しそうなんですか?
しゅうごパーク:いや、“うーん”ってなってる時間が多いですね。
たーにー:その時間が圧倒的に長いかもしれないです。ふたりとも負けず嫌いで。前回より面白いネタを作りたいっていうのもどこかにありますし、前回の笑いの量を超えていきたいと思ってるんですが、そこがうまく言葉にならず、ダラダラダラダラ時間だけが過ぎていって、ネタが生まれるまでかなり時間がかかります。
しゅうごパーク:最近思うんですけど、ふたりともすげー頭良ければ、笑いの方程式みたいなのが組み立てられると思うんです。けど、そんなに頭の出来が良くないのに、細かいネタを作りたがるんですよね。だから、こんなに時間がかかるんだと思います。
たーにー:才能ないのに無理してるんです(笑)。
しゅうごパーク:もっと頭良くなりたいなあ~。
 
●“相方のここを活かしたい”と思っているところは?
しゅうごパーク:たーにーのキャラですね。この人のキャラが弾ける瞬間が、このコンビの“ストロング・ポイント”だと思うんですよね。最近聞いたんですよ、“ストロング・ポイント”って言葉。使いたくなっちゃって(笑)。お笑い始めた頃、彼は今よりもっと可愛いかったんです。20歳くらいなのに声も高くて、身長も今より低くて、女子中学生とかに“可愛い”って言われるくらい。
たーにー:とにかく成長が遅かったんです、僕。変声期もなかなか来なくて。
しゅうごパーク:その頃、“たーにーのキャラだけでウケてる”みたいなことを言われて、“ふざけんじゃねえ!”って思ったので、できるだけキャラっぽいことを言わないように、可愛いと言われないようにネタやったりしてましたね。でもあるときから、“いやいやいや、違う違う違う。あ、これはストロング・ポイントじゃないか!”って気付いてから、変にそういうことはしなくなりました。今は、台本ができてくる中で、彼がなんとなく自分の中でキャラを作ってきますね。俺が“こういうのやって”って言ってもやらないんです。
たーにー:なんか不安なんですよ。極端に言えば“またあいつ一緒だよ”とか思われるのが怖いんです、たぶん。僕らをもう1回観に来てくれたお客さんが、違うパターンで笑ってる姿が一番快感。もちろん同じパターンで笑わせられれば最高ですけど、どこか不安でいるんですよ、“うわー、また陰口言われてないかな”みたいな(笑)。
 
●たーにーさんのキャラはどうやって完成していくんですか?
たーにー:ベタですけど通行人を観察したり、お酒飲むのも好きなんですけど、飲みに行ったらめっちゃ人を見ちゃうんです。だから“人の話を聞いてない”ってすごく怒られるんですけど(笑)。“あ、人の歩き方って、ちょっと猫背になればすごく面白い歩き方になるんだ”とか。だから僕、自分がそれでボケる前に、相方に“ちょっと、これやってみて”ってやってもらうんです。それで良かったら、自分で取り入れてやったりします。
しゅうごパーク:1回僕がやってみたら、“いや、違うんじゃない? こうじゃない?”って、僕より面白くやる時があるんですよ。“なんでこいつ1回俺でやらせたんだ!”と。1回フリにしておいて、俺のほうが面白いだろう感出してくる。
たーにー:いやそれでヒントをもらってるんです(笑)。“いつもありがとう”の言葉が足りないだけで。
しゅうごパーク:それより“俺ならもっとできるぞ”が出てきちゃってる。
 
●おふたりが好きなネタのシチュエーションや、やってて楽しいネタのテーマなどはありますか?
しゅうごパーク:最近は、舞台にテーブルひとつだけ置いて、僕らが向い合って座って、ゆっくり、ちゃんと会話するようなネタをやりがちですかね。このDVDで言うと「成長」みたいな。ボケがどんどん出てくる前の、普通の会話をしてる時の感じが意外と好きだったりするんですよ。普通のお芝居みたいな感じなんですけど、なんとなーく“お客さん、ちゃんと聞いてくれてるな”って。最近ライブ来てるお客さんって“これはフリだぞ”ってわかってるので、グッと観てくれて。そのときの空気が気持ちいいんですよね。
たーにー:僕は、明るいキャラも好きなんですけど、どこかなんか寂しいのもいいなあと思ってます。まさに団地感というか。団地って、なんかちょっと寂しいじゃないですか。“何を考えてるんだろう、このおっさん”みたいな感じが、めちゃ好きですね。僕、親父が画家なんですよ。すごく無口だったんですけど、その親父の真面目な顔からポッと出る言葉が、なんかえらい面白くて笑ったなって記憶があるので、なんかこう、寂しいおっさんが好きなのかもしれないですね。現に住むところがないおっさんの知り合いは多いです(笑)。
 
●初DVD発売の勢いで目指す今年の目標は?
しゅうごパーク:今年は『キングオブコント』決勝行きたいですね、やっぱり。そうですね、ぜってー行きたいですね、ぜってー行きたいです! 今年はほんとに!
 
●最後に読者にメッセージをお願いします。
しゅうごパーク:飽きることなく観られる内容になってると思うので、1回、頭からケツまで流れで観てください。“このネタ知ってるから” “ここ好きだからこれから観よう”って、チャプター3からとか飛ばさず、一度流れで一気に観てもらえたら、すごく楽しい構成にはしたつもりなので、ぜひ頭から通して観てください。
たーにー:家族で観て欲しいですね。ちっちゃい子も年配の方もみんなに楽しんでもらえたらいいかなと思って作りました。それぞれで、あーだこーだ言ってもらえれば嬉しいなと思います。

しゃもじ『ダンチングヒーロー』詳細ページは こちら