見終わってから「とてつもないものを見てしまった……」という気持ちになる、ラブレターズのDVD『ラブレターズ単独ライブ LOVE LETTERZ MADE「SIREN」』。確かに笑える。しかし笑った後に、心の奥底に沈めていた感情を引っ張り出されたような気分になるのだ。でもそれが、どこか気持ちいい。このDVDは、あなたの笑いのツボと心を、大きく揺さぶるに違いない。

 

 
●『ラブレターズ単独ライブ LOVE LETTERZ MADE「SIREN」』が発売になりますが……、いい意味で問題作ですね。
溜口佑太朗(写真右。以下、溜口):あ、そうですか? 嬉しいです。
塚本直毅(写真左。以下、塚本):ありがとうございます。
 
●昨年末に開催されたオール新ネタの傑作ライブを収録したものですが、ライブ制作の取っかかりはどこから?
塚本:いつも最初に、ライブのタイトルを溜口が決めてくれるんですよ。それで『SIREN』と決まったので、“サイレンをどう絡めよう”というのが初めに考えたことですね。
 
●なぜタイトルを『SIREN』にしたんですか?
溜口:自分たちから警鐘を鳴らさないとヤバい時代なので、“どんどん発信していかないと”と考えていたんです。『キングオブコント』(2011・2014決勝進出)が終わり、一回落ちついて周りを見渡してみたら、お笑い界全体が暗い話ばかりで。今はまたちょっと盛り上がってきましたけどね。当時は“受け身でいたら、とんでもないことになってしまう”と思ったんです。
 
●ということは、このDVDはある意味、ラブレターズの悲鳴だと。
溜口:そうですね、悲鳴ですし、自分たちの居場所を確保するために“ここでやってるぞ”と知らせる意味のサイレンです。
 
●そして内容に関しては……。
塚本:『キングオブコント』に出た後ですし、賞レースを無視して、ネタを自由に考えてみようと。好き勝手やってみようと考えたのが、このライブです。
 
●確かに、自由さを感じました。その中でもお気に入りのネタは?
溜口:僕は「夢オチ」です。むちゃくちゃ面白いです。絵本になるくらいのファンタジーです。
塚本:あんな絵本、怖いでしょ!
溜口:基本的に塚本が台本を書くんですが、このネタに関しては設定を僕が考えたんです。だから“作品になった”という思い入れもありますし。
塚本:僕は「Stuffed Toy Story」が作っていて面白かったかな。普段作るようなネタじゃないですから。
溜口:このネタは塚本が考えたのに、僕の演じるキャラが気持ち悪くて……。僕の性癖かと思われるのがシャクです(笑)。全部、塚本の性癖ですから!
塚本:確かに欲望は詰まっているけどね(笑)。あとは、お父さんのパソコン履歴が見られてしまう「大人なんて…」も好きです。これは実際にある危険なので、皆さん気をつけてください!
溜口:誰に注意喚起をしてるんだよ!
塚本:世のお父様方だよ。気をつけないと、エロいのを見ていたってバレちゃうからね。
 
●ということは、ネタは全部、塚本さんが書いたんですね。代わりに、合間のVTRは「ためぐち劇場4コマ格言」「鏡の中のタメオネット」と、溜口さんの制作。これは、あえて分担したんですか?
溜口:塚本がネタを作っている間、僕はやることがなくて暇なんです(笑)。“じゃあ、幕間の映像を考えて”と言われて、結果がこれです。ここは、本編とはまたちょっと違うところなので、気休め程度で。
 
●それでは、ライブ当日の思い出を教えてください。
溜口:「G」というゲイのネタがあるんですが、このネタの時に、塚本のチャックが全開だったんです。舞台上に現れた瞬間、開いてることに気づいて。“ちょっとやめてくれよ、設定がボケじゃなくなっちゃうじゃん”と思いました。
塚本:チラチラ見え隠れする開き方じゃなく、全開だったもんね。
溜口:そう! だから役だとわかっていても、かなりイヤだったよ(笑)。
塚本:あとは、このライブは複数回公演だったので、お客さんの反応で修正を入れたネタがありました。特に「FIRE! FIRE! FIRE!」は、ただただかわいそうな人に見えたみたいで……。初日の後に溜口と“もうちょっと明るく演じようか”という話に(笑)。
溜口:それと、ポイントは塚本の女装シーンでしょ。日増しにアイテムが増えてた。
塚本:最初はカツラと口紅だけだったんですけど、翌日にチークを入れて。
溜口:最終的につけまつげまで。
塚本:本当はイヤリングまでいきたかったんですけど、そう言ったら舞台監督さんに“急に何を言ってるんだ”と怒られました(笑)。
溜口:舞台袖の小道具を置くスペースに、化粧品がずらりと並んでいて……、あれはイライラしたよ(笑)。しかも結局、ブスはブスなのに。
塚本:いや、最終日には調子悪い日の姉くらいまでは上り詰めたよ(笑)!
 
●本作の見どころは?
塚本:どこかしら探したら、親戚の親戚くらいに、僕らのネタに出てくるキャラみたいな目に遭っている人がいると思うんです。そう思いながら、作っています。遠くない世界の話だということを、感じていただけたら。例えば「FIRE! FIRE! FIRE!」だって、作った後に思い出したんですけど、小学生の頃に友達が神社で花火をやって、燃やしちゃったことがあるんです。泣きながらお母さんに訴え出て、学校全体に“気をつけましょう”という注意が回ったんですよ。だから本当に、僕らのネタに出てくるような人、いると思います。
溜口:明日は我が身ですよ。出てくるキャラ、みんな汚いヤツばかりですけど(笑)。
 
●そして、ぜひラブレターズさんのプライベートについても伺いたいのですが、今ハマっていることは?
塚本:岩盤浴ですかね。何の努力もせずに、汗をかけるじゃないですか。サウナって、熱さを我慢しなくちゃいけないでしょ。ただ寝てるだけでいい岩盤浴は、本当に楽なデトックスです。あの……語弊があったらイヤなんですけど、岩盤浴って男女兼用なんですよ。そこもいいですよね。
溜口:いや、語弊だよ! 語弊しかないよ!!
塚本:単純に家族連れもいれば、カップルもいるし。一日中いられるので、岩盤浴に入りながらネタを作ったりもしています。
溜口:で、僕がハマっていることは……混浴風呂です。
塚本:やばいって! コンビ揃って(笑)!!
溜口:いやいや、意味合いが違うから。きっかけは、うちのマネージャーから“混浴の秘湯へ行ったら、ギャルがいっぱいいた”と聞いて、そこからハマりました。
塚本:意味合い、同じだよ! というか、不純しかないよ!!
溜口:でも、合法だし。
塚本:合法って(笑)!
溜口:秘湯って奥地にあるから、人よりも景色が楽しみなんだけどね。そういう大人になってきたな、って。
塚本:ギャルを出した後じゃ遅いよ! だいたい、混浴じゃない秘湯もあるでしょ。
溜口:まぁまぁ、僕の行った秘湯が、たまたま混浴だっただけだから。来月は、タオルを持ち込んじゃいけない秘湯に行く予定です(笑)。
 
●ラブレターズさん……このDVDを出して、このトークだと、だいぶ爽やかさからかけ離れてますけど、大丈夫ですか?
塚本:そうですよね……えっと、グァバジュースにハマってます。
 
●一気に爽やかになりました! さらに、これからの野望も教えていただけますか?
塚本:東京以外で単独ライブをやりたい、という気持ちはあります。
溜口:確かに、全国を回りたいですよね。僕らのネタを観たことない人が、いっぱいいるので。ラジオ(『ラブレターズのオールナイトニッポン0』)のパーソナリティをやっていた時は、全国各地から「ネタを観たいので、地元に来てください」という声が届いていたんです。そして、各地の秘湯に入りたい(笑)。
塚本:めっちゃあると思うよ、各地の秘湯。
 
●ただ、秘湯のある地域となると、“なぜここで単独ライブ……?”みたいなエリアで公演することになりそうですが。
塚本:温泉街ばっかり、回ってね。
溜口:旅一座みたいでいいかも(笑)。
 
●最後に、読者のみなさんへメッセージを!
塚本:ラジオをきっかけに僕らを知った人も、多いと思います。そういう人たちに見ていただいても楽しめるDVDになっているはず。そしていつか、またラジオをやれるように頑張ります! ……実は、ラジオが終わってしまったことを、まだ引きずっているので。
溜口:終わっちゃったんだから、しょうがないでしょ! ラブレターズ、追いかけ続けて損はないよ? もうピチピチ感はないけどね(笑)。どんどん上を食っていく覚悟なので、ついてきてください。
 

 
 
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