平成の舞姫・平野ノラ。バブル時代を再現したネタは、当時青春を送っていた人には“懐かしい”と思われ、この時代を知らない人からは新鮮に映る。バブル期に印象的だった言葉を50音順で盛り込んだコントDVD『バブルは、そこまで来ているゾ!』は、“そうだね、来ているね!”とうなずかせる迫力がある。ノラ渾身のDVDにまつわるインタビュー!

 

 
●ワンレン・ソバージュ、ボディコン・ファッションに身を包み、バブル時代の風潮を笑いに変えるノラさんですが、こういうネタを作ろうと思ったきっかけは?
◯最初は違うネタをやっていたんですが、その頃に“なんか、古い感じがするね。バブルのかほりがする”と観ている人から言われたんです。なぜか“かおり”じゃなく“かほり”だったんですが(笑)。“ああ、そういう風に見えてるのか”と思ったことが、まずひとつ。あと、私はバブル時代だと小学生だったんですが、父が土地転がしをやっておりまして。ちなみに今はたこ焼き屋で、たこ焼きを転がしていますが(笑)。その縁もあり、“バブルってなんだろう?”という疑問から、ちょっとそういうキャラクターをやってみようと思ったんです。
 
●ノラさんから見た、バブル時代とは?
◯当時は小学生ながら、バース(元阪神タイガースの選手)やクロマティ(元読売ジャイアンツの選手)が衝撃的だったんですよ。“助っ人外国人、すごいな! 何をやっているんだ、日本”と思ってました(笑)。その頃は土地を転がしている父の背中を見ていたこともあり、印象としては活気のある時代ですよね、やっぱり。お金に糸目をつけないのが当たり前だったイメージです。あと、女性がすごく大事にされていた時代だったと思います。
 
●ネタを作るに当たって、当時の作品を観たりしたんですか?
◯『あぶない刑事』は再放送で昔から観ていました。他には柴門ふみさんの当時の作品を読んだり、ホイチョイプロダクションの映画を観たり、80年代の曲の歌詞を参考にしたりはしました。私のネタはモデルがいるわけじゃないんですが、当時の女性っていい女ぶっているのが当然というか、“髪をかき上げてる暇があったら、さっさと質問に答えろよ”みたいなことがよくあったじゃないですか(笑)。私のネタは、50%くらいは当時のものを参考にしていますが、あと50%は“こういう風に言うのかな?”という想像なんですよ。“ワンレン・ボディコン・館ひろし”とか、語呂だけで勝負してますし(笑)。
 
●さらに衣装の再現度も高いですが、どうやって集めたんですか?
◯カバンのような携帯は、手作りです。探したんですけど、さすがに売っていなくて。このタイプの携帯を知らない人のほうが多いので、みんなハンドバッグだと思っているんですよね。途中で“あ、電話かけるわ”と受話器を取ると、観ている人は驚きます(笑)。衣装は、母のハンドメイドです。こんなにえげつない肩パットのボディコンがなかなか売っていなくて。この衣装は3着目なんですけど、どんどん母の腕が上がっていて、どんどん肩パットが大きくなっています(笑)。
 
●バブル用語を50音順でコントに織り込み披露していくわけですが、ネタ作りは大変だったのでは?
◯そうなんですよ。“50音でバブル用語を言う”という設定があるんですが、その言葉を入れ込むコントを作らなきゃいけないし、ひとつのコントに例えば“あ行”をすべて入れなきゃいけないという縛りもあって……。撮影が始まってから、“あ、こんなに大変だったんだ”とびっくりしました(笑)。でも、今回のコントはオールロケだったんですが、それはコンテンツリーグさんからの発案だったんです。“おお、そういう発想があったか!”と思いましたね。面白く考えていただいて、嬉しかったです。
 
●お気に入りのシチュエーションは?
◯やっぱり、お立ち台で踊っているシーンでしょうか。ゆとり世代のダンサーを引き連れて踊るなんて、なかなかないですから。あと、バーで男性としゃべるコントは、“私ひとりのために、こんなに男性を用意してくれたんだ”とありがたかったですね(笑)。
 
●撮影で大変だったことは?
◯体力がないことです。これを機にウォーキングをしているくらい、体力がないことに気づかされました。特にオープニングとエンディングのダンスが……。同じ日に収録しているんですが、オープニングを踊っただけであまりにも疲れて、エンディングは“とにかく一回で決めたい”と。それで収録したところ、バックダンサーの子の光るサンダルの電源が入っていなかったそうで、しばらく本人たちの間で“ちょっとどうする?”“言うしかないよ”とヒソヒソした後、“すみません、サンダルが光ってなくて、もう一度やらせてください”と言い出してきたんです。それを聞いた私は“絶対ムリ”と思ったので、監督にすかさず“足元、映ってませんよね!?”と確認しました(笑)。監督からオッケーをいただき、そのままで行かせてもらうこととなりました。
 
●このDVDを、どんな人に見てもらいたいですか?
◯元気がない人、お金がない人に観ていただきたいです。逆にお金がある人はこれを観て、ぜひお金を回して景気を良くしていただきたいですね。あと、プレゼントにもちょうどいいんじゃないかと思って。
 
●10代の娘さんがお父さんにプレゼントしたら、すごくハマると思います。もうすぐ父の日ですしね。
◯そのコメント、いただきます(笑)。そして娘さんも一緒に観て、ぜひイケイケでノリノリな女の子になってもらいたい。“ノラさんを観ると元気が出ます”と言ってくれる人、本当に多いんですよ。
 
●ちなみに、このDVDのタイトル通りにもう一度バブルが来たら、どんなものが流行ると思いますか?
◯今、ちょっと太眉が再ブームですよね。それと肩パットは進化を遂げて、肩に物が入れられるようになったらいいと思います。肩からパッと財布や携帯を取り出して、機内では枕にもなりますしね(笑)。
 
●プライベートでも夜な夜な踊りに出ているイメージですが、オフはどうやって過ごしているんですか?
◯もう養命酒も飲んでいますし、なかなか踊りに出る体力がなくて(笑)。最近はとにかくウォーキングです。上下サウナスーツを着て、ものすごい勢いで歩いているので、知り合いのいない辺りを歩くようにしています。最低でも30分、調子がいい時は1時間歩きますね。あとは芸人なので、ダイソーへ行って、ひとりでモノボケを考えるのがマイ・ブームです(笑)。
 
●ノラさんの中で、“80年代の作品で、これを見て! 聴いて!”という作品は?
◯荻野目洋子さんの「ダンシング・ヒーロー〜Eat You Up〜」ですかね。この曲のビートは、踊れます。荻野目さんの、さらりと踊っている感じもいい! カラオケだと本人映像の流れるメーカーがあるんですが、どうやら最近のご本人で撮り直したらしいんです。そのクオリティたるや、すごいですよ。あと、「ダンシング・ヒーロー」って意外と夏祭りで流れたりもするので、知っている人も多いのでは。
 
●それでは最後に、メッセージを。
◯今、みなさんが生活している……つまり立っている場所、そこがお立ち台だゾ! 夜な夜な派手なところに繰り出さなくても、そこがお立ち台なんだから、人生を自由に舞ってください。
 

 
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