テレビで活躍する現在も、必ず年に一回の単独ライブを開催しているバイきんぐ。会場の客層は男性も多く、ファン層の広さを伺わせる。老若男女、誰でも楽しめる、今年の単独を収録したDVD『クィーン』。制作秘話を彼らに聞いてみた。

 

 
●バイきんぐの単独ライブは、『King』『エース』『Jack』ときて、今年は『クィーン』。トランプ・シリーズ、最終回ですか?
小峠英二:次からは、たぶん『クローバー』『ダイヤ』とか、マークになると思います(笑)。
 
●と言うことで、DVD第4弾『クィーン』。毎年、北沢タウンホールで公演している単独ライブですが、今年の公演の思い出は?
西村瑞樹:公演日は2日間あるんですが、1日目の公演で4回くらい酸欠になっちゃいまして。声を張り上げるネタが比較的多かったのと、運動不足もあって、ネタが終わった時に立ちくらみがひどかったんです。“これは本当にヤバイな”と話していたら、2日目はスタッフさんが酸素ボンベを用意してくださって。おかげで、何とか乗り切れました。ネタの合間は着替えを手伝ってもらいながら、ずっとスースー吸ってましたよ。
小峠英二:そのうち、点滴を打ちながらネタをやるようになるんじゃない?
西村瑞樹:それもカッコいいね(笑)。
小峠英二:単独の思い出は……、とにかく大変でした。毎年大変なんですけど、今年は特に。最終的にネタが上がるのも遅かったですし、例年以上に今年は余裕がなかった気がします。
 
●最後のネタが上がったのはいつでしたか?
小峠英二:2週間前です。いつもは1ヵ月前にはすべて揃えますから、遅かった。
西村瑞樹:セリフを覚える期間も短かったですけど、そこは甘えていられないのでね。2週間もいただいてますから(笑)。
 
●収録作品の中で、思い入れの強いネタは?
小峠英二:僕は「定食屋」です。最初に書いたネタなんですが、“ぼったくりの定食屋”はいい設定だと思います。これは確か、“ぼったくられないような店で、ぼったくられたら面白そうだな”というところから連想して、一番ハマったのが定食屋でした。スタートは“ぼったくり”発信です(笑)。
西村瑞樹:僕は「忌引き」ですかね。別のネタが1本没になって、小峠が後から書いたヤツなんです。
小峠英二:そう、だからこれが2週間前にできたネタ。その前のものは、やってみてあまり面白くなかったんだよね。早めにネタを書き終えると、これが利点なんですよ。実際にやってみて、面白くなかったらバッサリ、ボツにできる。“数が足りないから、このネタを何とか面白くしなきゃいけない”ということをしなくてすむんです。
 
●面白いかどうかは、やってみて自分で判断できるんですか? それとも、誰かに観てもらうんですか?
小峠英二:自分で判断できますね。そのネタ自体は、書いている時も“どうなんだろう”と思っていたんです。やってみたら、もしかしたら面白くなるかもしれない、と。だけど実際にやってみたところ、“ああ、やっぱりそうでもないや”と。それで、ボツにしました。
 
●そうして新しく作ったのが「忌引き」。西村さんのお気に入りポイントは?
西村瑞樹:ギリギリでできた分だけ、他のネタより自分が参加した感があるんです。別にアドリブを入れたわけじゃないんですけど、なんか二転三転したんですよね、このネタ。人に見てもらって、“このほうがいいかな”“いや、最初のほうが良かったな”となった記憶があります。
 
●さらに、ライブではネタの合間に流れたVTR「はじめて2人で遊園地」は、完全版が収録されています。バイきんぐの単独ではお馴染みとなった“はじめて2人で”シリーズですね。遊園地はいかがでした?
西村瑞樹:ひとつ、めちゃくちゃ楽しいアトラクションがありました。バイキングの進化版みたいな乗り物なんですけど、あまりに面白いから、カメラが回ってなくても乗ったくらい(笑)。お薦めですよ、相模湖ピクニックランドのバイキングみたいな乗り物。ただでさえ立地が山の上にあって、さらにこの乗り物が敷地の一番高いところにあるんです。それで上からブーンと振り下ろされますから、山の下に放り出されるような感覚になるんですよ。
小峠英二:西村がごはんを作ってきてくれたんですが、流しそうめんが思いの外うまかったです(笑)。
 
●そんな今回の『クィーン』、観どころは?
小峠英二:短いネタで、パンパンパンと小気味よく進むので、観やすいと思います。“イマイチだな”と思うネタがもしあったとしても、4分くらい我慢すれば終わりますから(笑)。スキップ知らずのDVDじゃないですかね。
西村瑞樹:『Jack』の時に“最高傑作ができました”と言っていたんですが、今回もそれに負けず劣らずの内容だと思います。“今回が一番良かった”と言ってくださるスタッフさんが、多いんですよ。
小峠英二:確かに出来上がってきたDVDを観たら、『Jack』の時より笑ってましたね、自分が。観終わった時に、“あ〜、よく笑った”と思ったほど。
西村瑞樹:だから……、今回が最高傑作です(笑)!
 
●バイきんぐは、毎年クオリティを落とさずに単独をやっている印象があります。ふたりにとって、単独ライブの意義とは?
小峠英二:『キングオブコント』で優勝させていただいて、“それなりに面白いネタが作れる”ということは証明されたと思います。ただ、コントを作らなくなったら、その能力って絶対に落ちる。年に1回くらいは頭を使わないと、ネタを書く能力がなくなる気がして、それが嫌だし悔しいんです。
 
●単独をやらなくなる芸人さんもいる中、ずっと書いていることはすごいと思います。ネタを書くこと、好きですか?
小峠英二:いや、好きじゃないです。キツいです。でもコントで世に出たので、まだまだやらなければいけないと思いますね。自分に課しているノルマに近いというか。間違いなく“やりたい”ではないです。“やらなければいけない”です。
 
●西村さんにとっては?
西村瑞樹:ネタがお笑いの基本みたいなところもあるし、“芸人をやっているなぁ”という気持ちになります。年々、ネタの覚えが悪くなってきているので、単独がなくなったら僕はいよいよ痴呆になる気がして……。だから脳トレです(笑)。
小峠英二:以前の相方は、ネタを覚えるのも忘れるのも早かった。僕は逆で、ネタの覚えは遅いけど、一度頭に入れたらなかなか忘れない。今のコイツは覚えるのは遅いし、忘れるのは早いしで、何もいいところがありません(笑)。
 
●さて、そんなバイきんぐのマイ・ブームは?
小峠英二:先日、テレビのロケでハワイへ行って、ウクレレを買ってきたんです。今はウクレレを弾くのがマイ・ブーム。弾けるのは「なごり雪」とか、簡単な曲くらいですけどね。
西村瑞樹:最近、スピードラーニングを始めました。まだ3日目ですが(笑)。“なんか勉強したいな”という欲と、小峠だけが仕事をしている時は時間が余ってますから、“何かしないといけないな”という気持ちもあって始めました。今は睡眠中や入浴中に、流し聞きしている段階です。
 
●プライベートでやってみたいことは?
小峠英二:単車を買おうか悩んでいて、最近ちょいちょいショップに見に行っています。単車を買ったら、大型免許を取りに行こうかと。中型の免許は持っているので、乗っていた時期もあるんですが、仲の良い人たちが今、単車にけっこう乗っていて。僕はあまりいろんなことに興味を持つタイプじゃないので、少しでもあるならやったほうがいいんじゃないかと。もし単車を買ったら、ツーリングに行きたいですね。
西村瑞樹:この間、富士山に登ったんですけど、“山はいいな”という気持ちになりました。やっぱり、山頂にたどり着いた時の達成感がハンパないんですよ。次はアルプス山脈を踏破しようかと思ってます。アルプスの稜線を縦走したいなと。
 
●最後に、メッセージをお願いします。
西村瑞樹:ライブの1日目に来てくれた人へ、ひと言。2日目を収録しているので、ネタの順番が違ったり、エンド・トークも違います。あと、『クィーン』のテレビCMを会場で収録した模様も入ってます。その変化も、きっと楽しめますよ。
小峠英二:まだテレビでしか僕らのネタを観たことがない人は、ぜひ生のライブを観に来てください。
 

 
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