渾身のオール新作コント・ライブ「エース」について語った、バイきんぐ(小峠英二&西村瑞樹)スペシャル・インタビューをお届けします。
これを読んで「エース」を観れば、より楽しめること請け合いです!

 
――今回のライブの準備はいつからやってたんですか?
小峠:ライブの4カ月くらい前ですね。なんとなく、やらなあかんやろと。
西村:「キングオブコント2012」で優勝したのが9月で、ベストネタを収録したDVD「King」が12月に発売でしたよね。で、翌年の1月くらいにはもうこの単独ライブの話はあったと思います。
小峠:年明けには、すでにテレビで過去のネタを出し尽くしてしまっていたので、いいかげん新ネタ書かなあかんなっていう、ひとつのきっかけでしたね。
――キングオブコント優勝までは隔月でライブを行なっていたそうですが、それと比べると今回は倍くらい時間をかけたことになりますね。
小峠:そうですね、怖かったんで。前までは、バイトしてる以外の時間を全部ネタ作りや稽古とかに費やすことができたんですけど、この時は忙しかったんで、隔月でライブをやってる時ほど費やす時間がないっていうのもあって。ただ、一番の理由は、もう、ちょっと、下手なもん見せられへんっていう、プライドじゃないですけどプレッシャー。それはありましたね。

 
――これまでの単独ライブとまったく意味合いが違うんですね。
小峠:本当、そう。
西村:あーそうですね。
――そのプレッシャーというのは、今回作ったネタに関して、これでいいのかなって思いが強まったということですか?
小峠:あー、そうですそうです。
西村:ふたりで作って作家さんに見てもらったりとか、後輩の芸人に見てもらったりしながら、確かめてましたね。
小峠:今回9本収録してるんですけど、実は11本書いてるんです。あえて多めに作ってたんですよ。なんでかっていうと、例えば11本書いて全部が全部面白いわけないので、ボツになった時に切れる(捨てられる)ように多めにネタ作ったんです。9本書いて9本やるってなった時、「これ、イマイチだな」とか「あんまり広がらへんな」って思ったネタでも無理矢理やらないといけないじゃないですか。でも今回は「これ以上無理だな」って思ったらすぐ切れたので、このやり方は正解だったなと思いますね。合ってました。
西村:練習もしましたね、11本。
小峠:ライブの4、5日前で切ったネタもありますよ。でもそれは、書きながら正直イマイチだなって思ってたところもあります。でも、わからないんですよね。やってみたら面白かったっていうのもあるし。
西村:本当にわかんないんですよ。やってたらめちゃくちゃ爆笑してた可能性もあります。
小峠:でも、やっぱりやっとけばよかったなっていうのは、まったくないです。切って良かったと思いますね。

 
――キングオブコントで優勝してからお忙しくなったと思いますが、今回ライブに向けての時間の使い方や作り方の変化はありましたか?
小峠:ネタ書く時に、仕事の後だと疲れるので、今回は仕事の前に書いてました。早起きして。そのやり方、良かったです。しんどかったですけどね(笑)。
西村:僕はあんまり変わらないですね(笑)。でも、今回変わったなと思ったのが、前日くらいにネタ番組の収録があって、その収録の合間に場所を貸してもらってそこで稽古をさせてもらったんです。前だったら考えられないことですから。それはすごくありがたかったですね。
――ネタを作るにあたって、内容面で意識した点はありますか?
小峠:うーん、でも特別新しいことをやろうとかは思わなかったですね。

 
――あくまで主観ですが、「賄賂」「有休」は、新しいワードという感じがしました。
小峠・西村:あー。
小峠:そうですね、「賄賂」は本当にそう。このネタだけ、作家さんと一緒に作ったんですよ。全部自分で作っても良かったんですけど、1本くらいは違う空気を入れる意味でも、楽して良いんじゃないかと(笑)。
西村:違う空気には気づかなかったですね(笑)。
小峠:「有休」は、さくらんぼの種飛ばし大会のために西村が有休をとるってネタなんですけど、頭のどこかでずっと「さくらんぼの種飛ばし大会ってなんやねん」っていうのが、昔からあって(爆笑)。なんやその大会って。いい大人が集まってやるわけでしょ。こうやって(実演)。有休っていう設定で何を理由に休もうとするのが面白いかってなった時に、頭の片隅にあったのを思い出して。うまいこと合致してできましたね。
西村:種飛ばしをやってる時は、僕はもう会社を休むぞって気持ちになってましたね(笑)。
――「AD」もバイきんぐならではのネタという印象でした。前回のDVDにも収録されてる「隣人」がパワーアップしたような。
小峠:「AD」は一番苦労したかもしれないですね。ウケるのかどうか際どいラインだったと思います。台本の時点では、そんなでもないというか、「まあまあいいけど、さあ、どうやろう」って。「いいネタできた」ってレベルまで達してなかった。「なんとか出せるレベルまで達したかな」ってネタですかね。
西村:でも、お客さんの反応は良かったですね。
小峠:やって良かったです。

 
――このライブ以降よくやってるネタは?
西村:「BAR」はよくやってますね。理由は……手っ取り早いんです(笑)。
小峠:あとは「バット」「ポイントカード」とかですね。
――ライブが終わった時の感覚や感想は今までと違いましたか?
小峠:僕はもう本当に、今回の単独が終わった時に、受験が終わったくらいの解放感がありました。「あー、もうやっと終わった」っていう。解放感は前回と比にならないですね。
西村:僕は、寂しかったですね。もう1回やりたいくらい。それは、ネタを書いてる方と書いてない方の違いでしょうね。僕はもう1日やりたかったです。
小峠:えー、いやーもう、とりあえずしばらくネタのことは考えたくないって思いましたよ。

 
――その互いの感情に気づいてましたか?
小峠:もう1回やりたいと思ってるとは思わなかったですね。
西村:やりたくないっていうのはわかりました(笑)。
――特典映像の「はじめてのピクニック」では、小峠さんが最初嫌がりながら、徐々に楽しんでいく様子が笑えました。
西村:普段からあのままですよ。
小峠:そう言われるとそうですね。
西村:僕はむちゃくちゃピクニックを楽しみにしてて、準備も楽しんでやってましたね。小峠は、あんなに嫌々みたいな感じでしたけど、ほんとは最初からやりたかったんじゃないかなって。「何それ、面白そうじゃん」って思ってたんじゃないかな。
小峠:いや、思ってない。僕は自分で言うのもなんですが、すごく素直なんです。最初は面白くないって思ってても、面白くなってきたら、それをフルに受け入れる。一度言ったことに対する意地はないです。面白もんは面白い。その心の変化を見てください。

 
商品詳細ページへ